タイで最低限度の生活を送るためにはいくらかかるのか?

2017年6月2日

タイは日本に比べて物価の安い国です。

屋台のクイッティアオ(米麺ラーメン)は、
一食30~50バーツ(90~150円)程度。
タクシーの初乗り料金は35バーツ(105円)。
ずっと安い生活費で暮らしていけます。

でも、よく聞くのが、

「タイも意外と生活費高いよ」

という声。
圧倒的に物価の安いタイに住んでいるのに、
どうしてこんな意見が出るのでしょうか?

最低限度の生活費 in タイ

まずは、タイで暮らしていくためにはいくらかかるのか。
できるだけ安い生活費で考えてみました。
ホームレス等の生き方は除いて考えます。

家賃 3,000バーツ(9,000円)

部屋はワンルーム。
エアコン無しなら、このくらいの家賃で見つかります。

タイの友達の部屋探しに付いていった際、
2,000バーツの部屋を見たこともあります。
天井でシーリングファンが回る、快適そうな部屋でした。

食費 4,000バーツ(12,000円)

朝は、パンで20バーツ、
昼は袋麺で6バーツ、
夜は屋台で50バーツ。
飲み物はコーラのペットボトルが12バーツ。
豆乳を屋台で買って12バーツ。
一日、計100バーツ、月3,000バーツです。

週に1回ぐらい外食しましょう。
一回200バーツ×4で、月800バーツ。
日本食のランチも食べられます。

週に1回ぐらいビールを飲みましょう。
一缶40バーツ×5で、月200バーツ。

月の合計は4,000バーツとなります。

電気代、水道代、通信費 800バーツ(2,400円)

電気代はエアコンがなければ、300バーツぐらいで済むと思います。

水道代は、月に100バーツ程度。
飲水は、1リットル1バーツの浄水器で購入します。

通信費は携帯の定額プランが、月299バーツ。
インターネットも使い放題です(規定通信量を超えると遅くなります)。

レジャー 200バーツ(600円)

週に1回、バスに乗って遠出します。
公園でお弁当でも食べましょう。
往復で40バーツ程度です。
月200バーツとします。

合計 8,000バーツ

日本円でおよそ26,000円です。
他にもちょこちょこ使うとしても、
30,000円あれば生活できます。

こんな生活、可能なのか?

ここで最初の、

「タイも意外と生活費高いよ」

という意見に戻ります。
これはある意味正しいです。

タイは不思議な国で、収入に応じて生活が変わります。
もしも、収入が本当に30,000円しかなければ、
上記のような生活は十分に可能です。

実際にこのぐらいの収入で暮らしているタイ人はたくさんいます。
彼らにできて、日本人にできない理由はありません。

ただ、仮に収入が10万円あったとしたら…
上記の様な暮らしは不可能です。

収入が変わると…

仕事で付き合う人々が変わります。
レストランへ行く機会も多くなるでしょう。

付き合う友人も変わります。
タイでは金銭感覚が違うと友達にはなりにくいです。

日本だと、だいたいみんな同じ生活をしています。
お金がないと生きて行けず、お金持ちだとなぜか疎まれます。

タイは富裕層には、お金持ちなりの生活が、
貧困層には、お金がないなりの生活があります。
ここは決して交わりません。

月30,000円の生活は苦しいのか?

タイで月9,000バーツ(30,000円)だと、
生きていく最低限度の生活です。
日本で言えば「ワーキングプア」。

メディアで「ワーキングプア」が報道される時は、暗い印象。
少なくとも、明るく楽しいというイメージで報道されることはないでしょう。

でも、収入に応じて生活が変わるタイなら、
苦しいという感覚はあまりありません。

まわりも同じような生活をしているので、
比較しても貧しい感じがしないのです。
幸せは相対的に判断されます。

逆に月に30万円、このケースの10倍の収入があったとしても、
そんなに楽しく、お金持ちという感じはないと思います。

住むコンドミニアムの家賃も高くなり、
行くレストランの価格帯も違います。
週末はゴルフ等、レジャーも変わるはずです。

収入の7~8割位を使わないと幸せ感が得られないので、
結局使ってしまいます。

まとめ

タイに対する物価の印象が違うのはそのためです。
お金持ちの人が住めば高く、
あまりお金がない人が住めば安く感じます。

だから、
「タイって、意外と生活費高いよ」という意見も、
「タイって、とても生活費安く済むよ」という意見も、
両方正しいです。